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高 坂雄一 / 近況フォトアルバム

[No008/2006年4月23日、熊とビーバー]

この数日 「シートン動物記」などの本や漫画を読んでいたせいか動物の観察に輪がかかり、今日は暗いうちから出かけた。

熊を探しているときに日が昇り始めたようで西の空の雪に覆われた山頂がピンク色に染まっていった。晴れていれば10数分の間この綺麗な色を撮影 できるのだがあいにく曇っており1分ほどで消えてしまった。中判のフィルム・カメラで撮影していたのでデジタルではご覧いただけないのが残念。

ハンノキ林の中で大きなクロクマが草を食べていた。10メートルほどのところから観察していたのだが、こちらには興味なさそうにせわしく草を次々に食いち ぎる。木が邪魔で撮影できないので次の熊を探す。

昨日の写真の熊を探したのだがそういつもいるわけではない。が、その地点からナス河にかかる橋を渡ると大きなクロクマが居た。しかし顔つきが変 である。何かと思って良く観察すると、こめかみから鼻の右側にかけて右頬までざっくりと傷口が拡がっていた。まだ新しい傷らしくピンク色で痛そうであ る。他のクマと何らかの争いをして傷ついたのであろうか。それともムースの角で衝かれたのだろうか。傷ついたクマは危ないので遠くから超望遠レンズ で観察。

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昨日失敬したビーバー・ロッジに行き30分ほどじっと待つと2匹が現われた。今日はしっかり2台のカメラを持っていたので10分ほど撮影させてもらう。周 りには沢山のビーバーが居るらしく、木を齧っているもの、木を運んでいるものも見ることができた。

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お腹も減ったことだしと帰途に着くと、村の入り口で「マッド・バッツ(泥尻)」を発見。このクロクマは昨年見つけたときに土の上に座って草を食 べていたので、お尻が泥だらけだったことから名づけたものである。村の周辺にいつも居るので人にも慣れている。ゆっくり近づくとこちらの匂いに気づい たのかまったく警戒心を表さずにこちらに背を向けて草を食んでいた。そのためにこのクマがオスであることが分かった。(笑)
路の脇に車を停めて撮影し ているとどんどんこちらに向かって草を食べながら移動してきた。一番近いときで4メートル。かなり近い。クマが本気なら一飛びの距離である。念の ため車のギアを入れていつでも発車できるようにしてあったが、この車はまるでないというように無視して食べ続けていた。30分も眺めていただろうか、そ の間何度も目が合ったのだが何を考えているのかまったく分からなかった。

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<追記>
上記のフォトアルバムをアップした後日課のランニングに出かけると家から数百メートルのところでクロクマに遭遇。上のクロクマは「マッド・バッ ツ」では無かったようだ この場所は良く「マッド・バッツ」を見かけるところである。クマが一日に数十キロ移動するといっても、食べ物があるのに村の 反対側まで数時間で移動するとは思えない。しかも日中に。

路の脇に居ればいいのだが運悪く路を横切っているところであった。100mまで近づいたところで「おい、Mud Butts、こっちだ」と怒鳴ると、「えらいこっちゃ」といった感じでしかられた子犬のようにピョンピョンと走って林の中に消えていった。やれやれこち らは丸腰でMP3プレイヤーしか持っていなかったから良かったのだが10数秒のタイムロスである。

が、その数百メートル先ではもう一匹のクロクマが藪の中で草を食んでいた。いつもより早くダッシュして駆け抜ける。結局いつもより早く走ったらしく、終 わってみるとタイムロス分を取り戻していた。

今まで良く同じクマに会うなあと思っていたのは間違いだったようだ。いったい何頭が近所に住んでいるのだろうか?

http://mixi.jp/view_album.pl?id=417705&mode=photo

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